フォドラ文明史【仮説録】①神は本当に救済者だったのか

私は、この世界を救ったのだろうか。

人々は皆言う。
女神が我らを救ったのだと。

だが、本当にそうだろうか。

私はただ、壊しただけではなかったか。

***

フォドラの歴史は、女神の救済から始まる。
だが本当にそうだろうか。

人は理解不能な出来事に直面したとき、それをそのままでは受け止めることができない。

だから人はそれを「人格」に変換する。

神の怒り。
神の救済。

そうすることで、人は初めて世界を理解できる。

そして、その物語は語り継がれる。

はじまりのもの

ソティスがその世界に降り立つと、そこには非常に発達した科学技術を持つ文明が存在した。

科学技術の発達により、本来あった自然は破壊され、
そこに暮らす人々さえ資源のように扱われていた。

このままでは、この世界は破滅する。
ソティスは、この世界をやり直すことにした。

ソティスにより、世界は海に沈められた。

それは結果として、元々あった文明を破壊することとなった。

けれど、そこに暮らしていた人々はソティスに感謝した。

飢えから救ってくれたことを。
そして、支配から解放してくれたことを。

人々は、立派な祭壇を作り、ソティスを崇める。

苦しみから救ってくれた女神を。
そして、また苦しみから救ってほしいと。

それは、ソティスの望んだ形ではなかった。

ソティスは、自分の配下に人々を見守るように言い残し、その世界から去る。

人に世界を託したつもりだった。

しかし、人々の思いは一つではなかった。

女神の眷属を慕い、その言葉に従う者たち。

そして、神の支配を拒む者たち。

それらの様子を、静かに見つめる者たちがいた。

彼らは、かつてこの世界に栄え、女神によって滅ぼされた
古代文明の末裔であった。

彼らの存在は、やがて一人の男を歴史の表舞台へと押し出すことになる。

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この記事を書いた人

関係性オタク。
成立しない関係を、成立させてしまう物語。
救いより納得。
読むと、脳が焼けます。
構造分析×一次創作
添削・相談もやってます。

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