違和感
エンゲージをプレイしていて、
ひとつ気になったことがある。
この作品には、
王の死や国の崩壊など、
悲劇的な出来事が数多く登場する。
それにもかかわらず、
なぜか重く感じない。
感動的なシーンとして描かれているはずなのに、
どこか軽く流れていくような感覚がある。
この違和感はどこから来るのか。
観察
原因を探るために、
まずは何が描かれているのかを見る。
エンゲージでは、
悲劇そのものは確かに存在する。
しかし、
その影響が広がっていく様子はほとんど描かれない。
・国家がどう動くのか
・民衆がどう被害を受けるのか
・社会がどう変化するのか
こうした描写はほぼ省略されている。
悲劇は起きるが、
その波及が見えない。
構造
通常の物語では、
悲劇は次のような流れで描かれる。
世界
↓
社会
↓
人物
↓
悲劇
つまり、
世界の中で起きた出来事として悲劇が存在する。
しかしエンゲージでは、
この構造が逆転している。
出来事
↓
感情
悲劇は、
世界の中で起きるのではなく、
キャラクターの感情イベントとして処理される。
仮説
この違いはどこから来るのか。
考えられるのは、
エンゲージでは
世界構造そのものがほとんど描かれていないという点だ。
国家や社会の仕組みが描かれないため、
悲劇が「世界の出来事」として成立しない。
その結果、
出来事はキャラクター個人の問題として処理される。
結論
つまりエンゲージにおける悲劇は、
世界で起きた出来事ではなく、
キャラクターの演技として描かれている。
だからこそ、
悲劇は存在しているにもかかわらず、
重く感じない。
これは物語の失敗ではなく、
キャラクターを主役にするための設計だと考えられる。



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