前回までで、マリナスの属性と性格から、闇、光、そして氷属性の性質について整理をした。



同じように、他の属性のキャラも並べていくと、共通点が見えてくる。
属性は性格ではない。
そのキャラが「何をする存在か」を示す機能である。
雷は激する。
瞬発・衝突・増幅。
雷は、溜まったものを一瞬で外に出す。
停滞を壊し、状況を一気に動かす。
該当キャラ一覧
封印の剣
ディーク、チャド、クラリーネ、ゴンザレス、ララム、バアトル、ツァイス、ダグラス
烈火の剣
バアトル、ヘクトル、セーラ、エルク、ヒース、ガイツ、ワレス
代表例:セーラ
セーラは、オスティアのシスターだ。
ヘクトルに仕えているのだが、色々と事情があり、
自分のことをエトルリア王国の姫だと思っている。
わがままで自分勝手な印象が強い彼女だが、
その特徴は、感情がそのまま外に出ること。
彼女の発言は場の空気を一気に変え、周囲を巻き込んでいく。
溜めることなく放出し続ける存在。
セーラは、雷の“外向きの発動”である。
雷は単体では強い。
停滞を壊し、突破口を作る。
だが同じ雷同士が集まると、調和は生まれない。
それは、セーラとエルク、そしてセーラとヘクトルの会話を見れば明らかだ。
全員が自分のタイミングで放出し、
互いにぶつかり続ける。
雷はぶつかると強くなるのではない。
互いに打ち消さず、ただ衝突し続ける。
例外として、ララムとダグラスの関係がある。
同じ雷属性でありながら、二人は衝突しない。
ララムは外に放出する側、ダグラスはそれを制御する側。
役割が分かれているため、雷同士でも関係が成立している。
属性は機能として現れる。
だがそれは、まっとうに育てば純粋に、歪めば別の形で現れる。
歪み①:ディーク
ディークはフェレに雇われた傭兵だが、
少年の頃にエトルリアで剣闘士をしていた過去を持つ。
リグレ伯爵家のクレインを救ったことから、伯爵家に召し抱えられ、息子同然に可愛がられていた。
クレインからも、とても慕われていた。
そのまま伯爵家に身を置いていれば、不自由はなかったはずた。
だがディークは、剣闘士として闘技場で名を馳せ、
自分の身柄を買い取ると、伯爵家を後にする。
使用人である自分を可愛がるあまり、周囲から嫌がらせを受けていた伯爵や、その家族を思ってのことだった。
関係を断ち切ることで放出する雷。
本来は突破口を開くはずの力が、ディークの場合は自分の足場を壊す方向に向かっている。
歪み②:ゴンザレス
ゴンザレスは臆病な性格だが、山賊団に身を置いており、村を襲うなどの悪事に手を染めていた。
本来は心優しい性格を持つが、その姿は醜く、大柄で、人として扱われてこなかった。
そのため彼は、言葉を上手く扱うことができず、自分の気持ちを表に出すことができない。
本来は強い力を持ちながら、それを出せない。
臆病さによって放出が抑えられ、内側に溜まり続けている。
ディークは、関係を断ち切ることで放出する雷。
そしてゴンザレスは、本来持つ力を放出できないまま、内側に溜め続けている雷だった。
一方は外に出すことで壊し、
一方は出せないことで内に抱え込む。
だがどちらも共通しているのは、
「適切な形で放出できていない」という点である。
雷は本来、停滞を壊し、突破口を作る力だ。
だがそれが歪むと、ただ関係を断ち切るか、あるいは内側に溜まり続けるだけになる。
雷は激する。
だがその放出は、常に正しく働くとは限らない。
雷とは、変化を起こす力ではない。
限界まで溜まったものを、一瞬で解放する機能である。
そしてその解放は、時に状況を切り開き、
時にすべてを壊し、あるいは何も変えないまま内側に沈んでいく。
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