超短編|いずれ、お前に。

「ついに一本取られたな」

落ちた剣を拾いながら、主人は言う。

「貴方の指導があってこそです」

主人は目を細める。

「ここまで、本当に強くなった。……本当に」



「私は、いずれお前に討たれるだろう。……それでいい」



主人の言っていることが、一瞬理解できなかった。



だって、そんなこと起こるはずがない。



「……何故、そのようなことを?俺は、貴方の従者です。貴方を守るために努力してきた。主人に刃を向けるなんてあり得ない」

きっぱりと、そう言った。

主人は少し笑う。

「その時になれば、分かる」

「教えた通りに動け」
















主人を手にかけるなんて、あり得ない。



そう思っていたはずだ。



だが俺は今、主人の胸に刃を突き立てていた。



その顔が、最後まで“主人”だったから。



「強くなったな……本当に……」

少し掠れた声で、主人が言う。



視界が滲んだ。

脳が焼けたら、そっと押してください

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この記事を書いた人

関係性オタク。
成立しない関係を、成立させてしまう物語。
救いより納得。
読むと、脳が焼けます。
構造分析×一次創作
添削・相談もやってます。

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